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カジュアル着物(プレタ着物)とフォーマル着物の違い
カジュアル着物(プレタ着物)とは
「カジュアル着物」というジャンルをご存知でしょうか。
カジュアル着物=プレタ着物とも言います。
近年プレタ着物の需要は高まってきております。
今回は、この「カジュアル着物」(プレタ着物)とフォーマル着物の違いについてご説明したいと思います。
カジュアル着物は素材が違う
通常、着物の素材は「絹(正絹)」「ポリエステル」「木綿」といったものから作られます。
「カジュアル着物」はポリエステルや木綿で作られた着物のことです。
こちらの写真のプレタ振袖も、素材はポリエステルでできています。
ポリエステルの着物は安価で丈夫なので、本来扱いが難しい着物を気軽に楽しめることができます。
現代では着物を着る機会というと結婚式や成人式に限定される方も多いと思いますが、カジュアル着物は「普段使い」で使える着物です。
着物で街を歩いたり着物姿をSNSにアップしたりと、日本の日常に若い女性の着物姿がまた増えてきたのもカジュアル着物のおかげかと思います。
ポリエステルの着物は、絹に比べると
・安く購入・レンタルできる
・丈夫なので普段着感覚で着ることができる
・自分で洗える、洋装と変わらないくらい手軽に保管できる
・流行りの柄が多くおしゃれ感がある
というメリットがある一方で、
・絹より安っぽく見える
・柄はプリントが多い
という側面もあります。
日常でも着物を着た生活をしてみたい、でも高い着物は揃えるのも大変だし手入れも大変。
その点、カジュアル着物ならすぐ洗えるし丈夫なので、初めての着物や街歩きにぴったりです。
手持ちの洋装のアイテムを合わせておしゃれに着こなすこともできるので、自分なりのファッションを楽しんでいる方が多いですね。
また、最近はポリエステルといっても質のいいものが多く、ぱっと見では分かりにくいものもあります。
「フォーマル着物」について
フォーマル着物とは、結婚式や成人式、子供の式典等フォーマルな場で着用する着物のことです。
フォーマルな場に似合う、高級な正絹で作られた着物のことをいう場合が多いです。
実際に着用するとわかるのですが、正絹はポリエステルとは質感が全く違うので、とても着心地良く着ることができます。滑らかで上質な生地に包まれている感覚があり、やはり高級感や品という観点でいうと、ポリエステルは正絹にはかないません。
染めや刺繍といった技法、特に手描き友禅等に代表される細やかな職人技は、正絹の着物だからこそ表現できる日本の伝統技法です。
また、生地自体が柔らかく手触りもいいので、着付けがしやすく着崩れが起きにくいのも特徴の一つです。
こちらの写真は、正絹100%の訪問着になります。
正絹の着物は
- 肌に優しい。肌触りがいい。
- 職人の技法が素晴らしい
- 着崩れがしにくい
- ワンランク上の風合いや高級感を実感できる
一方で、
- 高額なので、なかなか手が出せない
- 汚れても自分で洗えない
- 保管が大変
- 着る機会が少ない
と、管理が大変な部分があります。
それぞれに適したシーン
安価で利用しやすく、日常的に和装のおしゃれを楽しむ事のできるカジュアル着物は、町歩きやデート、女子会のランチにぴったりです。少しくらい汚れたって大丈夫。
当店でも「銀ぶらプラン」としてレンタル着物で街歩きができるプランがございます。このプランでレンタルできる着物はポリエステルの小紋のため、料金は安価となっております。
外国から観光でいらしたお客様にも人気です。
一方で、きちんとした式典・大規模なパーティ・お仕事で着物を着る時は、正絹のフォーマル着物をおすすめしております。正統派のお着物で出席する事で、身も心も引き締まります。
着物興栄は、もともと正絹の高級着物を安価で利用していただきたいという想いからフォーマル着物が中心となっていますが、一方でもっと気軽に和装を楽しんでもらいたいという想いもあり、カジュアル着物のご用意もございます。
ぜひご来店いただき、着物の質の違いを楽しんでください。