ブログ・コラム
手描き友禅とは
日本を代表する”染め”の技法「友禅染め」
着物興栄では、正統派のお着物を多数取り扱っております。
なかでも「手描き友禅」のお着物は当店のラインナップには欠かせませんので、コンスタントに新作を仕入れております。
お客様にも人気が高い「手描き友禅」のお着物。
友禅は高度な技術を持った職人・作家が多くの工程を経て数ヶ月かけ制作しており、多くの着物ファンに愛され続けています。
着物にお詳しい方はもちろん、あまり詳しくない方でも「友禅」という言葉だけはお聞きになったことがあるのではないでしょうか。
今回は「手描き友禅」について、簡単にご説明しようと思います。
友禅とは
白生地の色を染め、模様を描いたり刺繍を施すことで、着物は作られていきます。
「友禅(ゆうぜん)」とは、布に模様を染める技法のひとつ。糊を使って隣り合う色同士がにじまないようにし、地の色と模様を美しく染め分ける技法です。
「友禅」の名前は、江戸時代の扇絵師・宮崎友禅斎から取られたとされており、当時それまではなかった艶やかな色彩や柄がこの友禅染めで大流行したと言われています。
手描き友禅とは
友禅染めには、「手描き友禅」と「型友禅」の2つの技法があり、「手描き友禅」とは筆で絵を描くように染め上げる技法です。
紙に描かれた下絵をもとに、白生地へ一筆一筆彩り豊かに手描きしていくのです。
繊密な作業により完成されるもので、美しく描けるようになるには非常に長い修行期間がかかりますが、熟練の技術で描かれた友禅は、素晴らしい仕上がりとなります。
「京友禅」「加賀友禅」とは
友禅には、産地により「京友禅」、「加賀友禅」、「東京友禅」とあり、この3つが三大友禅と呼ばれています。
一番生産量が多いのが、京都で作られる「京友禅」です。
「京友禅」は、京都らしく雅な柄が多く、上品で柔らかい色調でありながら多彩で華やか。刺繍や金細工を使った装飾が多く見られるのも特徴的です。
一方の「加賀友禅」は、昔の加賀国(現:金沢)を中心に作られており、京友禅と比べると濃い目の色が特徴的。また京友禅と違い、刺繍や金銀箔といった染色以外の技法は用いません。自然にあふれた草、花、鳥等の絵画調の模様が多く見られます。
「東京友禅」は江戸友禅とも呼ばれ、その名の通り江戸で生まれた染め技法です。
京友禅・加賀友禅とはまた違う、渋さの中におしゃれ心がにじむ、粋なデザインが特徴です。
着物興栄には友禅染めの振袖が多数ございます。
プリント柄のお着物もございますが、着物興栄のレンタルは手描き友禅や型友禅のように本物の染めにこだわったお着物を厳選してレンタルしております。
手描き友禅は手間がかかる分非常に高価なお着物でございますが、レンタルならお手頃な価格でご利用できます。
おめでたい席や特別なお席に。ぜひご検討ください。